もーそーわんしーんまとめ①5/16-5/25 - 8/11

重い扉が開いて不機嫌そうな兄の顔に見下ろされる。
頼まれた買い物の袋を出すと、おう、と取り上げられた。
背中越しに女の声が聞こえる。足元に目をやると、つま先やヒールがひどくとんがった靴が3足。
「今日泊まっていい?」
少し高い目線を見上げると舌打ちで返された。
「ダメに決まってんだろ帰れ。」
せっかく荷物持って来たんだけどな。
心底がっかりすると、兄はもう扉を閉めようとしていた。
「待って。」
あわてて一歩足を前に出し、Tシャツの胸倉をつかんでぐっと鼻先がつきそうなくらい顔を近づける。
一瞬焦った顔が見えて、次の瞬間には左の頬に衝撃。
対して構えてなかったからそのまま後ろにぐらついて尻もちをついた。
「調子のんなよ。帰れ。」
銀のまつ毛に囲まれた真っ赤な目がどこまでも細長く俺をにらみつけてくる。
激しくラッチがかかる音がして、俺と兄の間は鉄の扉で隔てられた。
「おやすみのちゅーしようと思ったんだけどな。」
見つめる黒い扉は何も返してはくれない。甲高い媚びた声が複数、遠くから聞こえた。
座りこんで大きく開いた股の間で、高熱を持った自分の昂ぶりが小さくびくびく震えている。
そんなのといくら遊んでも楽しくないでしょ?
早く俺と遊んでよ。

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