パイプカットしてるから。
言われた意味を正しく理解したのは時代の大きなうねりを超えてしばらく経ったころようやく。
「助けてやろうか」
それまでに経験したことのない、体の内から食い破るような燃焼は、いくら外側を殴ってみてもおさまるどころかますます燃え上がり、喉は干上がり、たまらない空腹で焼け焦げてしまいそうだった。その時初めて、おれはαとかいうやつで、おんなじなんだって、とらおに教えてもらった。あまりに熱くて、よく、覚えていないけれど。
「可哀想にな。Ωのフェロモンを吸えばそうなる。不便なつくりだ」
おんなじだって言うのに、とらおはなんでこうならねぇんだって聞いたら、それをジュヨウ?するキカン?をあのヘンテコワープで取っちまったと言った。そしてつけ足す様に、そうなのだと。相変わらずベンリな能力だな~なんて思う余裕もなく、ぜぇぜぇと吐くのが息なんかじゃなく火なんじゃねぇかと思って、助けてくれって頼んだんだ。
から始まるα×αのルロ―オメガバ。いつか海賊王が番う相手を見つけるまでの間、とルの側にいて不毛な関係を続けるロ。体の反応で燃え上がるような強制的な欲求より、守ってもらった取り戻してもらったものを互いに小さな灯で大事に温める関係性を選び取っていくルロー……まぁ、書けないけど……
濡れないから人一倍手をかけて準備してセックスに臨むロと、それを知って喉に魚の骨がささったみたいに抜けなくなるルと。